
こんにちは。
只今富山市ガラス美術館で2018年度の卒業制作展が開かれています。
オープンの3日前と2日前に講評会が開かれました。
この講評会、普段の講評会とは違い、内部の先生方5名に加え、外部からスペシャルな先生を
2名招いて開かれました。
一人目は愛知県立芸術大学美術学部彫刻専攻で准教授をされている竹内孝和氏。
ドイツのデュッセルドルフ美術学院でも活動をしてきた竹内氏の彫刻的視点からの
講評は大変興味深いものがありました。
もう一人目は、ジャーナリストやエディターとして活動する川上典李子氏。
川上さんは多くのデザインに関する記事も執筆しており、六本木の21_21 DESIGN SIGHTでは
アソシエイトディレクターとして活動しております。
また、今回の講評会は当研究所の外国人の先生のために通訳さんにも参加して頂きました。
通訳は、毎回お願いしております宍戸さんに今回も担当して頂きました。
そもそも、卒業制作展とは何かと言いますと
当研究所の造形科、研究科の2年生が2年間の成果を半年間かけて制作した作品の展覧会です。
大作に挑み、色々と悩みながらもやっとの思いで作り上げた作品たちは、見ごたえがあります。
ガラスといっても様々な表現方法があり、技法も様々です。
細かな模様をエングレービングや切子の技法で作った作品や、、、、

キルンワークという鋳造技術で作られた作品。
写真の光ったガラスの塊の作品は、なんと130kgもあります!!
宇宙へと通じるエレベーターがあったり、、、(ワクワクしますね〜)
また、蚕の繭のような作品もあります。これもまたガラスです。
富山という地から影響を受けて作られた作品もあります。
舟の作品は、富山育ちの古野さんの作品。子供の頃から見てきた富山の海。舟は外界へと通じる道のような存在に見えたのだと言います。
吹きガラスが好きな間渕さんの作品は、吹きガラスで作った生き物と、ガラスを通して出来上がる影にフォーカスし、
その影を和紙に描いています。これもまた個性的な作品。
ネオンを使った作品もあります。
ここまで行くと、ガラス工芸という枠ではおさまりきれない領域に入って行きます。
現代社会と向き合い葛藤する作者の声、そもそも見る側一人一人の声なのか。。
作品を通して、考えることの大切さを感じさせます。
ここで私が触れた作品は一部のものです。
造形科16名、研究科4名の20名の作品が会場では展示されています。
講評会とは単に評価を受けるだけのものではない気がします。
時間をかけ、大事に作ってきた作品を一歩離れた所から見直すような、客観性を持ってもう一度見つめる事のできる大変良い機会です。
さらに、外部からのガラス屋ではないゲストの意見、アメリカやチェコの視点などを得る事のできる非常に貴重な機会です。
これは、学生のみならず、我々スタッフにとっても貴重な機会となります。
講評会を経て、展示会がスタートしました!
学生にとってまた沢山の出会いがある事と思います。
これは終わりではなくスタートだと思います。
頑張れみなさん!!(とか実は思ってます笑)
ぜひ富山市ガラス美術館へお越しください!!
(宮本)
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