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特別講義 キャサリン・グレイ氏


12/17 (水)にキャサリン・グレイ氏の特別講義が実施されました。

グレイ氏(以下、キャシィーさん) は、カリフォルニア州立大学サンバーナディーノで教鞭をとられている一方で、作家、展覧会のキュレーション、執筆活動など多方面で活躍されています。ベネチアンテクニックを主な技法としてとても高い技術を持っている作家さんですが、テクニックだけではなく、作品のコンセプトも興味深く、テクニックとコンセプトのバランスがとれた作品を制作している作家さんです。

特別講義の前に、造形科2年生のHOT2のクラスで午前9時から午後4時までデモンストレーションをしてくれました。
今回のデモは、蓋、ペトリ皿、ゴブレット、外被せケイン、ラティチェロ、四角いお鉢、オプティックモールドの薄くて浅いお鉢など盛り沢山でした。キャシィーさんとエイミーさんは、とても良いお友達だそうで、二人の息のあったブローもみることができました。
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DSCF2482.JPG学生も先生方も興味深々で、キャシィーさんのデモに見入っていました。キャシィーさんのデモは、無駄な動きがなく、温度管理がとても的確です。私は、アシストをしていて感じたのですが、キャシィーさんのアシストへの指示ははっきりしていて、とても的確で分かりやすく、理論だっていてとても勉強になりました。学生の質問にも、ある技法に対しての温度管理の質問が出た時も、経験が必要なんだよと言いつつも自分はこのように判断しているというような説明も一つ一つ丁寧に分かりやすく教えてくださいました。ここには、写真はありませんが、キャシィーさんのペトリ皿は必見です。もし、今度見る機会があったら是非見てみてください。



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17時からは、特別講義が行なわれました。デモでキャシィーさんの技術と人柄に魅了された私たちですが、レクチャーではどのようなことを学べるでしょうか。とても楽しみです。

キャシィーさんは、キャンドルホルダーを制作するのがとても好きだとお話されていました。ベネチアンテクニックを練習するにはとても良い題材だそうです。
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キャシィーさんは、1996年にアメリカのシアトルに移住した後、機能をもったガラスの作品制作をできないかと考え、ケーキプレイトを制作し始めました。ホットワークだけで制作したものもあるそうですが、接続部分をきれいに処理する為にパーツで制作し、コールドをして、接着をすることもあるそうです。
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1950〜60年代のアメリカのCorning glassやFire Kingなどのスタッキングの出来るガラスの日常食器からもインスピレーションを受けて制作したそうです。下の右の写真のブラウンのスタッキングの作品は、人間が一生で使用するだろう器をセットにした作品だそうです。最後には、ガラスの骨壺として使用できるとのことです。
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機能的なガラスの作品を制作するときには、1つ以上の機能をもった作品を制作することに興味があるそうです。例えばこの花器は、ガラスの中のリングに花を通して一輪挿しにも出来るし、花束もいけることもできます。
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次に機能的なガラスの作品からインスタレーションの作品に話が移ります。イタリアのベネチアのアクアアルタ(水面上昇)という環境問題からインスピレーションを受けた170個のゴブレットのインスタレーションやピクシーダスト(キラキラ)に興味を持ちそこから制作した作品、ガラス美術館のディスプレイの反射やイメージの映り込みから作品の展示の仕方のインスピレーションを受けた作品、ガラスに強い光を当ててその光を利用した作品、英国庭園の刈り込みから発想を得た作品などを紹介してくださいました。そして、キャシーさんの最近の代表作品として自然環境が与える影響をガラスで表現した作品があります。ベネチアのアクアアルタもそうですが、ガラス産業でガラスを溶かすために森から木を伐採して、森がなくなったという環境問題をガラスで木を作るという逆の発想のユーモアで問題提起した作品も紹介してくれました。
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DSCF2590.JPG左上の作品は、"Broken Bow" という虹がバラバラになった形から表現をした作品で、右上の作品は、ピッチャーの形や水を注ぐというような行為からキャシーさんの住んでいる場所の近くの海の波を連想させる"The Break"という作品です。
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デモとレクチャーと終日、私たちにいろいろなことを教えてくれてありがとうございました。キャシーさんは、いつも笑顔で真剣で、質問にも丁寧に答えてくれて、その説明がとても分かりやすく、本当に有意義な時間を過ごさせていただきました。またどこかでお会いできることを楽しみにしています。今回は、本当にありがとうございました!。(R)

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