
学校ブログ [ 2015年2月 ] アーカイブ
2月13日、卒業制作展の講評会が行われました。
今年度の講評会では当研究所教員5名と、ゲスト講師として大阪芸術大学教授の山野宏先生、サントリー美術館学芸員の土田ルリ子さんをお招きし講評していただきました。卒業前最後の講評会となりました。先生方のご意見が、卒業後の皆さんの活動において指標となっていきます。
造形科16名、研究科4名の力作が市民プラザに並びました。2年または4年間、学び研究を行った成果を発表します。
まず、学生が順番に作品のコンセプトを発表します。皆さん少し緊張した面持ちですが、一言ひとこと丁寧に説明していきます。造形科1年生も真剣に先輩の発表を聞き、プレゼンテーションの仕方を学びます。
昨年9月からアイディアの構想を練り始め、この半年間卒業制作に力を注いできました。また、先生方からのご指導や仲間の協力が大きな励みとなり、制作を進めるうえで貴重なものとなりました。
いくつかの作品をご紹介したいと思います。
この左上の作品は、2011年3月に起きた東日本大震災と原発事故によって作者の社会観が変化し、その時に感じた"夢か現実かわからない感覚"を表現しました。ガラスの彼岸花とそれが作りだす影が構成された展示空間は、現実と夢とが重なり合っているかのようです。この彼岸花は、震災復興の際に支えとなり行動を起こした人達に向けた花でもあるといいます。
また、吹きガラスで制作した球と細長いケインを組み合わせた作品(右上)は、"ガラスの独特な輝きから得るエネルギー"を表現しました。シンプルな形のうえに、新たな表現の可能性が伺える力強い作品です。
研究所で学んだ"基礎をもとに花を咲かせたい"という気持ちを表現しました。コールドワークの手仕事の良さを活かし、数多くのおちょこを並べました。展示台もひと工夫されていますね。
右上の作品は、水たまりの奥底に存在するであろう"不思議な別世界"をガラスの塊の空間に表現しました。ガラスの厚みによるレンズ効果や奥行きは視覚的にもコンセプト上においても効果的です。普段見かける水たまりが別世界に繋がっていたら本当に不思議ですね。
先生方からガラスを用いて表現する意味について、形と色の関係性、加工の仕上げや展示方法までさまざまな点についてご意見を頂きました。また、皆さんが自分なりに結果を掴んでいこうという努力と意欲が見受けられてよかったという評価でした。今後も、ものを作っていくからこそ発見できることがあります。自分との対話の中から発見し成長してほしい、というお言葉を先生方からいただきました。スケジュール管理や時間の使い方にも工夫してがんばってください。
山野先生、土田さん、先生方講評ありがとうございました。
皆様お誘い合わせの上、是非会場までお越し下さい!! (E)


2月4日、造形科1年生のキルン講評会が行われました。
今回の課題では、「形態」をテーマにしてキャスティング技法を用いて表現しました。1年生における最後の課題となりました。これまで1年間学んできた成果が1つ1つの制作過程において活かされています。型取りや焼成、研磨加工において試行錯誤の作業を重ねて完成させました。


