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学校ブログ [ 特別講義の最近のブログ記事 ]

今日はアーティスト・イン・レジデンス2018の公開制作の日!

作家のカーリン・スザーランドさんの紹介をしてくれているのは
造形科2年生の永守くん。

今日は吹きガラスの工程をみなさんに分かりやすく解説してくれます。

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会場は富山ガラス工房の第2工房。
スタジアムから、吹きガラスを作っている様子を見ることができます。

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今日これから制作するのは、中央の赤いシリンダーに
サイズ違いのシリンダーを重ねていく形。

カーリンさんのデザインです。

回りのシリンダーはアラバスター色(透明がかった白)を使います。

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今日は本郷先生とブライアン先生が2ベンチに分かれて、
同時に作業を進めていきます。

学生の皆もアシスタントにきてくれました!

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まずはガラスの下玉に赤い色ガラスを被せています。

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その上に透明のガラスをさらに巻き、形を整えます。

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こちらはブライアンさんベンチ。
白いガラスを吹き始めています。

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ブライアンさんのガラスもどんどん巻き重ねて、ガラス玉を大きくして行きます。

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カーリンさんは可愛いスマイルで、みんなの作業を見つめます。

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あっという間にガラスが大きく吹きあがっていきました!

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助手の宮本さんも、本郷先生ベンチで奮闘中!

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本郷先生のガラスも、いつも間にか長ーくなりました!!!
こちらは真っ直ぐなシリンダーを作るために、V型の木型に
回転させながら形を整えていきます。

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ブライアンさんも綺麗な形のシリンダーを作っています。
煙が立っています。熱そう!!!

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吹き竿をつけ替えて、、、

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閉じていた口元をどんどん開いて行きます。

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ついに完成です!!!
張り詰めていた空気が、一気にほどけ
リラックスモードになりました!

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ガラス造形研究所の神と崇められる本郷先生と
オーストラリアのスーパーブロワーのブライアンさんによって
見事に作品が出来上がりました!

手伝ってくれた学生の皆さん、本当にありがとう!!
富山ガラス工房のスタッフの皆さま、本当にありがとうございました!!!

これでアーティスト・イン・レジデンス2018の全日程は無事終了しました。
カーリンさん、富山での滞在制作、本当にありがとうございました!!!

(I)














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今日は待ちに待った佐々木愛さんの特別講義の日です。
はるばる京都から富山までお越し下さいました!

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昨年、黒部市美術館で個展「風景と物語のあいだに」を開催され、
今年は大阪国際空港に大規模な壁画を設置されたりと
今、まさに活躍中のアーティストです。


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佐々木さんのペインティングです。
ペインティングは旅先の風景やその土地に伝わる物語などから制作されています。


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その中でも特に積極的に活動されているのは、砂糖による壁画作品の制作です。
壁画なので、とても大きな規模の作品です。


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こちらは壁画の取り付けを行っているところ。

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ロイヤルアイシングというシュガーペインティングの技法で制作された作品は
砂糖の凹凸や陰影だけで表現されています。

世界中を実際に訪れて、見つけた文様などが作品のモチーフに描かれています。

この作品は人の行き帰りをテーマに制作されたもので、
渡り鳥のオオハクチョウが森を運んでいる様が描かれています。

この作品を制作するために、1年前からリサーチに現地に足を運び
一ヶ月半の滞在の元に作り上げた作品なのだそうです。


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その他にも世界中の数々のアーティスト・イン・レジデンスに参加されたご経験から
詳しいレジデンス滞在のお話や、助成金についてのお話もたくさん聞かせていただきました。

壁画制作や展覧会の作品制作と並行して、
雑誌や小説の挿画や、ロゴのデザインなど多岐にわたるお仕事をされています。

学生のみんな、教員の先生方も
佐々木さんの手掛けられたお仕事に興味しんしん。
佐々木さんを質問攻めにしていました。


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佐々木愛さんのホームページでは、素敵なお仕事の数々や
佐々木さんの近況を知ることが出来ます。

佐々木愛さん ホームページ
https://www.sasakiai.com/about/



佐々木さん、素晴らしいレクチャーを聞かせて頂き、本当にありがとうございました!!!
(I)

















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こんにちは。
急に秋が深まり葉の色が変わり始めましたね。
今回の投稿は、先日行われました竹村良訓さんの特別講義についてです。





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ちょこっと竹村さんについて説明しますと、

武蔵野美術大学で木工と漆芸を学びながら陶芸に出合い
東京芸術大学では金継ぎなどの保存修復作業を技術とし
て習得。たぐいまれな色づかいと美しい形の器を作陶し
続ける陶芸家です。文化財修復などの修復家としての顔
も持ちます。






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今回も研究所の学生だけでなく外部からも講義に参加してくださった方もいました。
穏やかな喋り口調の竹村さん。中神先生の絶妙な質問やツッコミもあり、心地よい
テンポで講義は進んでいきました。






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こちらが、竹村さん。
大変売れっ子な竹村さんは、昨年4500個ほどの作品を制作されたとのこと。
柔らかく綺麗なフォルムでカラフルですが落ち着きのある作品はお店やお家で
大変重宝されるのだなあと思います。






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「使い勝手を考えすぎることなく作る器。」

「使い勝手を考えすぎることで失われていく自由な発想。」

「より自分らしく自由な発想で。」

「テクニックに偏りすぎずに。」






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「釉薬で形に色が付くことは、まるで形が服を着るかのように感じる。」

「形が出来上がり、その形に似合う服を着せる。」






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陶芸で使われる釉薬の調合はご自分でされているそうで、
日々研究をし続け、色数は日に日に増えているそうです。
これはまるでクローゼット中に沢山の洋服を収納し、い
つでも取り出せるようにしている様なことだそうです。

なるほど!





釉薬はガラス質。色ガラスの成分との共通項も多々あり、
大変興味深いです。









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学生にとっても教職員にとっても、また違う角度から器作りを
考えることができた素晴らしい機会でした。

竹村さん有難うございました。




次回の特別講義は以前悪天候のため延期となりました佐々木愛さんのレクチャーです。
11/13(火)17:00〜19:00です。乞うご期待!!







(宮本)






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先日、研究所では現代アーティストの松岡徹さんの特別講義が行われました。
松岡さんは、愛知県を中心に活躍されている作家であり、名古屋芸術大学美術学部アートクリエイターコースの准教授でもあります。
御自身の作品や大学でのお話、取り組んでいるプロジェクトについてお話ししていただきました。


下の画像、頭に大きな人の顔の被り物をしているのが松岡さんです。

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松岡さんは、ウルトラマンや仏像、地元のお祭りの鬼などから影響を受けたそうです。

学生時代は版画を専攻していたと知り驚きました。

(学生時代の平面作品↓)
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しかし、卒業製作では立体を制作。

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卒業後は紙を使った大きな作品を多数発表されました。


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そして、2005年にスペインへ。バルセロナ大学に留学します。


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留学中、日本で作品の素材として使っていた紙と似た物を見付けられなかったことが、逆に素材に縛られない自由な作品製作へと繋がったそうです。

(留学中の作品↓)
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(木彫の作品↓)
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日本に帰国してからは、地域に密着したパブリックな作品も数多く制作されました。


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こちらは、北名古屋市の「旧加藤邸」での作品。
加藤邸と名前はあるが加藤さんの写真は残っていないので「加藤さんはこんな人だったのでは」と想像して作ったお面を
見に来た人に被ってもらい、加藤さんになりきって写真を撮ってもらうというもの。
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松岡さんはワークショップも数多くされております。
その中には子供向けのものも多くあります。
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松岡さんが長くかかわっているプロジェクトの一つに、愛知県西尾市のアートの島「佐久島」があります。


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地域おこしとしてのアート。佐久島には、島の一部となった松岡さんの作品が沢山あります。


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なんと絵本も出版しております。

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自身の表現としてだけではなく、人と人、人と地域を繋げるアート。
アートの多様性と可能性を再確認した講義となりました。


最後に松岡さんの素顔を↓
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松岡さん、ありがとうございました。



(K)

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今日はアーティスト・イン・レジデンス2018滞在作家の
カーリン・スザーランドさんの特別講義です!

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こちらがカーリン・スザーランドさん!

今日はカーリンさんのご出身のスコットランドのことや、
作品のことについてお話いただきます!

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カーリンさんは、スコットランドの北東端のケイスネス(Caithness)のご出身!
赤く印のある場所です!

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こちらがケイスネスの景色です。美しいですね〜〜〜

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海岸部では富山県のように、
一日のうちで天気がコロコロと変わるそうです。

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こちらはノースランド・クリエイティブ(North Lands Creative)という
ガラス制作が行える工房になります。

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こちらはガラスの加工を行うコールドショップ。

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電気炉を扱うキルン室。
カーリンさんはこちらの電気炉を利用したり、プロジェクトでお仕事をされています。

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こちらは吹きガラスを行うホットショップ!

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こちらはカーリンさんの大学時代。
窓の外に見えるのはエジンバラ城!すばらしい景観です!

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カーリンさんはもともと建築を学び、エジンバラ大学で博士号まで取得されています。
これはカーリンさんが初めて作ったガラス作品とそのプロセス!

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カーリンさんは制作するうえで、「場所」や「光と影」に
着目し、作品を制作されています。

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制作する時は、まず写真を撮り、次にドローイングをおこします。
こうやって透視図法から作品を展開していきます。

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パソコン上に取り込み、形を検討します。

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こちらはカーリンさんの初期の作品。

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近年はブルズアイという会社の板ガラスを使って
作品を作られています。

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この作品はブルズアイの社長さんの納屋で行われた展覧会のインスタレーション作品です。

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ただ板ガラスを吊り下げているのではなく、
形や吊り下げる角度まで、パソコンでしっかり計算されつくされた作品です。

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昨年度はアメリカの有名なコーニングガラス美術館に選ばれて、
滞在制作、展覧会を行ったそうです。

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こちらが展覧会の会場!

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この作品は、コーニングから出版されているNew Glass Review の表紙を飾りました!!!
背景に見えているのは、この作品のテーマになった故郷の景色です。

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最近は、色を使った作品も展開されています。

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富山の滞在制作では、これからどんな作品が展開されるのでしょうか?

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カーリンさんが6週間の滞在制作、楽しみにしています!

カーリンさんの作品展は
富山市ガラス美術館で11月20日(火)〜11月25日(日)6階レクチャー室で行います!

みなさま、ぜひ来てくださいね〜!!!!

(I)










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先日、作家の中田一志氏の特別講義が行われました。


中田さんは1994年にイギリスのロイヤルカレッジオブアートを卒業後、
フィンランドを拠点にヨーロッパ、アメリカ、中国で写真やガラスを用いて
アートプロジェクトや作品を発表しています。


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また、教育の現場ではフィンランドのアールト大学デザイン芸術建築学部デザイン学科、
ハンガリーのモホリナジュ美術大学で教鞭をとっています。


EU感でのプロジェクト運営等、デザイン&アートの両方の研究に携わり、
日本国内はもとより、世界中でご活躍されている作家さんです。


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フインランドとポーランドと日本の大学の、3校での合同プロジェクトの紹介。


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中田さんの近年のプロジェクトの紹介等もありました。



レクチャー後に、場所を変えてデモンストレーションを行いました。


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TIGAスタッフとはもちろん初めての共同作業。適確な指示を送ります。
実践は、レクチャーとはまた違う緊張感が漂います。



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スタッフが吹き竿を持ち出し、準備をはじめました。
今回はスタッフ3人が3人とも、それぞれ同じくらいの量のガラスを竿に巻き取り、
温めたガラスを台に乗りながら同時に息を吹き込み、1つの形を作る(?)というデモを見せてくださいます。


説明では想像がつきにくいと思いますので、実際の写真をご覧下さい。


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スタッフ3人が台に上り、竿の先に付けたガラスを下に向けています。
それを中田氏さんが1つにくっつけて、同時に息を吹き込んでいきます。


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息を入れるのを誰かが少しでも早かったりすると、形がその部分だけどんどん変形していきます。
その状況を冷静に判断しながら、中田さんはスタッフに「吹く」「止める」「弱く」等の指示をし、
作品の形を作っていきます。まるでオーケストラの指揮者のようです。


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作品は無事に出来上がりました!!
制作をしたスタッフだけでなく、見学していた周りの学生たちも、中田氏さんのデモンストレーションに
大きな拍手を送ります!!


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出来上がった作品がこちら。
吹きガラスと聞くと、コップ等を思い浮かべますが、全く違う物が出来上がりました。

普段制作ている環境とは、スタッフも道具もガラスも違います。初めて作業する場所で全てをまとめ、
作品を成功させることはとても難しいことです。
しかし、スタッフ3人の息、周りのオーディエンスの熱気等、それらを1つの世界にまとめあげ、
中田さんの作品は出来上がりました。


中田さん、楽しいレクチャー&デモンストレーションをありがとうございました!!



(S)










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5月に入りとても過ごしやすく緑の綺麗な時季真っ只中の富山です。
さて今年度最初の特別講義は写真家の斎城卓氏を迎えて行いました。




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シャツに短パンという涼しげな出で立ちの斎城さん。
写真やガラスというジャンルを超えた講義は大変参加者にとって有意義な時間となりました。




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今回は今までとは違い写真が空間を包むようなセッティング。
大変贅沢な空間となりました。





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司会進行は中神先生!
芯とキレのあるツッコミは勉強になります。




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特別講義前に出されたお題「本物と偽物(ハイブリット?)」
さらに講義中に幾度と出てきたワード「真実は最低二つある」

???うむうむ、、、、???




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さらには「二つの真実の中間の重要性。中間は流動性がある。」
「勘、VISIONのクオリティを最高に上げていく。ググッと来ること、その分解。」
「VISION無しには何も起こらないし始まらない。ただのテクニックとか」

ん、、、ふむふむ、、、



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「人間は自然ではありません」
「ガラスは距離があるから面白い」
「距離のある人になりましょう。距離のあることを都会、距離のないことを田舎という。これはエリアの話で言っているわけじゃない」
「距離=〜ということ、〜というもの、〜のような」

、、、むむむ!!!




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「カッコイイこと。中間がカッコイイ。ハイブリット。」
「分解して再構築する。」などなど。。




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さあ、色々課題が増えましたね。
あっという間の二時間でした。
この後はそれぞれで深めていく時間だと思います。

斎城さんが最後に話してくれました。
「行こうぜ!!!!」



ブログ初の投稿でした。ありがとうございました。
もうすぐ春のワークショップ!次回の特別講義も楽しみです。


(ミヤモトタカキ)





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12月18日は特別講義でした!

今回の講師は、作家の小野耕石さんです!!


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平面作品「Hundred Layers of Colors]」シリーズで知られる小野さん。
作品は、シルクスクリーンという版画の技法を用いて制作されています。








小野さんの作品を遠くから見ると、
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とても美しい平面作品に見えます。



もう少し寄ってみましょう。

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何層も色を重ねてあることに気付きます。



さらに寄ってみると、


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画像でわかるでしょうか?
無数のインクの柱がびっしりと並んでいます。




シルクスクリーンでドットを何層も何層も刷りあげることで生まれる柱たち。

初めて小野さんの作品を見る人は、「版画」と聞いて驚くのではないでしょうか。





学生時代、版画研究室にいた頃の作品がこちら。

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本!?


そう、これも全てインクで作られています。




自分の見つけたインクの可能性を信じ、長い時間をかけて研究を続け、昨今の作品へと繋がったそうです。



こんな可愛らしい作品も。
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そして、最近では動物の頭蓋骨を使った作品群も発表しております。


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インクの柱を一つ一つ移植するように接着しているとのこと。




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常に変化を続ける小野さんの作品に目を奪われ、作家として戦い続ける姿、言葉の強さに圧倒された、非常に印象的な講義でした。

小野さん、本当にありがとうございました!



(K)


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今日の特別講義では
現代九谷焼において、とても注目されている九谷焼作家さんの
牟田陽日さんをお招きしました!

こちらが牟田陽日さんです!
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牟田さんは東京都ご出身で、ロンドンのゴールドスミスカレッジをご卒業後、
石川県九谷焼技術研修所を卒業され、現在は九谷焼の産地である石川県能美市を拠点に作家活動をされています。
こちらが牟田さんの作品です。

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九谷焼の鮮やかな色合いが素敵ですね!
ご本人も絵画的なやきものと仰っていましたが、
分厚いガラス質の鮮やかな上絵の具(釉薬)を使うのが九谷焼の特徴です。

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牟田さんはもともと絵が好きで、高校時代に美術予備校でデッサンの勉強をされていたそうなのですが
デッサンを学んで行く中で「自分は絵画をやりたいわけじゃない」ということに気づき始めます。

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そんな中、東京で「OUT OF ACTIONS」というロサンゼルスの美術館から巡回してきた展覧会を目にし、
50年代から80年代のアクションアートとの出会いが訪れます。

もともと現代アートに興味のあった牟田さんにとって、その展覧会はとても衝撃的なものだったそうです。

たくさんのアクションアートの作家や、
1960年代に活躍された日本のパフォーマンス集団「ハイレッドセンター」、
モノ派の作家を知る中で、
「私も現代アートをやってみたい!」と強く思うようになります。


こちらは牟田さんの予備校時代の作品。
プラスチックの容器に水を入れて虹を作り、それを映し出す作品にされていたそうです。

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こちらは牟田さんが一番始めに作られたインスタレーション作品です。
「光と私」という課題で作られたものだそうです。

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こちらは牟田さんの19才の時の作品。
水にご自分の顔を映し出した「水像」です。

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その後、牟田さんは現代美術をやりたい、という想いから
八王子にある東京造形大学の絵画コースに進みます。

こちらは牟田さんが学祭の時に発表した作品で「モニター」というタイトルの作品です。
女の人が暗い部屋の中、窓越しに料理をしている図像がぼけて見えるという作品です。

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この作品は「世界で一番安全な国である日本で暮らす中で感じている現実感のなさ」
をテーマに制作された作品です。

日本は世界で一番安全な国で、銃をもっている人もいなくて
生死の危険性を感じることなく生きている。

子供の頃から自分の周りに何か薄い膜のような存在があることを感じていた牟田さん。
「世界で戦争や災害が起こっていても自分には現実観がない」
という自分自身と世界を隔てる薄い膜のようなものを可視化した作品です。


こちらは牟田さんが大学1年生の時に作られた「モニターボックス」という作品です。

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ボックスの中には壁をくり抜いた「モニター」があり、
「中から見えている景色は現実の景色なのに、環境を変えることによって現実でないものに見える」こと
を表現した作品です。

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大学で現代アート作品を作っていた牟田さんでしたが、
「現代アートが生まれた西洋にいけばもっと現代アートのことが分かるかもしれない」
と思い、留学を決意します。

こちらは牟田さんがロンドンで住んでいた街。

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移民が多い場所で、あまり治安がいい場所ではなかったそう。
日本とは違う文化に触れ、ショックを受けつつも
住んでいる人々の「人間としての強さ」を目の当たりにします。

こちらは牟田さんが通っていたゴールドスミスカレッジのヴィジュアルアート科の建物です。

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ロンドンの生活で牟田さんがショックを受けたのは「食べ物のまずさ」だったそう。
このミートパイ、写真では美味しそうに見えますが
実際は「どうしようもない位まずいもの」だったそう!

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ロンドンの食べ物とパイとの出会いから
「身近な環境」と「自分」のギャップをどう埋めて行くかを考えた牟田さんは
「ベルトコンベアーとマッドパイ」という作品を作ります。

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ベルトコンベアーに乗った土製のパイは床に落ちて粉々に、、、

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イギリスの学校の授業では、自分自身の言葉で作品について説明し
周りの人からの様々な批評を受けるという、
ディスカッション形式で授業が進んで行くそうです。


作品を制作していくうちに、牟田さんの興味は徐々に変化していきます。
自然に対しての興味から生まれたのが、この「mountain」という映像作品です。

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始めはアップで撮られた山々の映像から始まりますが、
最後にはその山を、牟田さんが食べてしまう!!という作品です。


こちらも自然をテーマに作った作品。
山がブーイングしている作品です。

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このような作品を作りつづけて行く中、牟田さんはあるフラストレーションを感じ始めます。

作品を作り終わった後、大量のゴミが出てしまうこと。
いくら作品を作っても最終的にはなくなってしまうこと。

そうしたことから離れられるのでは?という想いから
牟田さんは「焼き物」に可能性を感じ始めます。

ある時、何度か石川県に遊びに行くうちに出会った九谷焼に衝撃を受けます。
また美しいだけではない、ドロドロとした強い存在感のある古小九谷焼きを見て
「九谷焼を勉強したい!」という思いは強くなっていったそうです。

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こちらはイギリスのビクトリア時代の緑色のタイル。
見たときに「なんだか九谷焼の色合いに似ているな」と思ったそう。

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こちらは牟田さんが九谷焼を学ばれた石川県九谷焼技術研究所です。

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他の伝統工芸と比べても寛容な気質を持っている九谷焼の自由さは
牟田さんにとって、とても魅力的に映ります。

こちらは九谷焼研修所の課題作品です。
九谷焼と一言でいっても、いろいろな表現の仕方があるそうです。

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牟田さんが九谷焼の作り方を分かりやすく説明してくださいました。
こちらはあらかじめ本焼きをした磁器です。

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そこに二酸化マンガンベースの無鉛呉須をといて、、

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絵付けをします。

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その上に釉薬を作って

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呉須で描いた線の上に、筆でのせていきます。

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850度から880度で焼成すると、このように鮮やかに発色します。

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こちらは牟田さんの卒業制作です。
鋳込みで作った作品に絵付けをしたのだそう。

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これらの作品は卒業後1年目頃の作品で、
点画的な書き方にチャレンジしたり、色合いをカラフルにしたりと、
絵の具と素材をどういう風に使って行けるかの実験をしながら
自分なりの表現方法を試していたそうです。

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九谷焼研修所を卒業後、
東京に帰って工芸品を売る仕事をしながら展覧会をしたり、作品を販売していくなか
制作依頼も増え、どんどん忙しくなってきたので
再び石川県に戻ってこられたそうです。

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そんな中、陶芸界の中では一番難しいと言われている茶碗作りを始めます。
牟田さんの茶碗はもちろん使うことも出来ますが、
茶碗道の中ではどちらかと言うと美術作品に近い存在としての茶碗なのだそうです。

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これを作ったときに
「器の中にも空間があって器の外にも空間があって、映像的に絵を描くことができるのではないか」
と考えて器制作を始めたのだそうです。



九谷焼では獅子や龍や麒麟などの神獣を描くことが多いそうなのですが
牟田さんもそれらの神獣をモチーフとして作品の中に描いています。

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器とモチーフとの調和を大切にし、ゆるやかに空間に存在することを
大事に制作されているそうです。

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九谷焼の緑(青)は一番特徴的な色なのだそう。
こちらは現代的な九谷焼きとは何かを考えながら制作された作品です。

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この辺りの作品は、現在開催中の展覧会に出品されているそうで、
富山県にある佐藤記念美術館で行われている特別展
「伝統と創造ー現代九谷焼の騎手たち」にて見る事ができるそうです。

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立体作品の獅子です。
元々、九谷焼では美術品の焼き物も多いのですが、
こちらは牟田さんが阿吽の獅子として制作されたものです。

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こちらは牟田さんが、昨年パラミタ陶芸大賞に選ばれた際の展示の様子です。

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こちらが牟田さんの工房です。
上絵棚に一色ずつ上絵の具が入っています。

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昨年お子さんが生まれたそうで、育児と制作の両立が大変なのだそう。
ですが、旦那様の細やかなサポートもあり、お二人で一緒にやっていらっしゃるのだそう。
素敵ですね〜
お子さんの蕗ちゃんとのツーショットです。

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あまり作風や技法を限定するのではなく、
その時思いついた技法で、使いたいものがあったらどんどん使っていくようにしているとのこと。

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「自然と人間性との関係性」ということをテーマに、作品を制作されているそうです。
こちらは今年の6月に発表された新作。

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鯨が描かれているのですが、鯨と空間を表現したもので
器の形を大胆に崩し、絵を外側ではなく内側に描き、
器なのか?絵画なのか?ということを考えて作られた作品だそう。


こちらの亀の甲羅に付いたお面は外れるようになっている蓋物の作品で
佐藤記念美術館で見ることが出来るのだそう。

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さてここからは牟田さんへの質問コーナーです!
たくさんの質問に、とても丁寧に応えてくださいました。

「映像で食べていた山は食べれるのですか?」
「筆の種類はどんなものを使っていますか?」
「上絵の具をきれいに発色させるには?」
などなど色々な質問にお答え頂きました。

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牟田さんにとっての陶芸の魅力は触れること。
オブジェも器も両方作りたいと思っていらっしゃるそうで
その両方の間のよくわからないところが好きで、
形の伸びやかさを大事に、触った時に気持ちのよい形を大事にしているとのことでした。
描く絵柄をもともと決めている場合でも、
絵が固まらないように躍動感や動いている感じを大事にしているそうです。

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イギリスでは皆好き勝手やっていて、むしろ人から言われたことはやらないところもあるので
「日本では言われたことに、考えないで素直にやってしまうことに日本人は慣れているのかな?」
と言われていたことも印象的でした。

また「絵を描く事はもとからやっていた事だったのか、あるいは九谷焼を始めてから描く事を始めたのか?」
という質問に対し、非常に興味深いお答えを頂きました。

絵画を勉強していた時は自分には絵画は向いていないと思って、
全ての絵を捨て、見切りをつけたそうなのですが
九谷焼と出逢って「これは自分にすごくはまっている!」と思ったそうです。
造形と絵が一緒になっていることや、
技法の制約によって絵や道具が限定されることで生まれるリミットが自分に合っていた。
物質が持っている性質に、ぴたっと合っていたとのお答えがとても印象的でした。


常に真摯にご自分の興味や疑問に向き合って、自分自身に正直に生きていらっしゃる様子は
とても魅力的で、きっと学生の皆の励みになったはず!

牟田さんが持って来て見せてくださった作品に、学生の皆も釘付けでした。
講義が終わったあとも、たくさんの学生が牟田さんとお話したくて待っていました。

牟田さん、すばらしい講義を本当にありがとうございました!

(I)



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ガラス作家藤掛幸智さんの特別講義がありました!

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藤掛さんは愛知県出身。
秋田の短大、愛知教育大学、瀬戸市新世紀工芸館、金沢卯辰山工房など色々な所で制作を続け、現在愛知県にて独立し制作されております。
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また、コンペなどにも積極的に出展し多く受賞、収蔵されています。
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これまで所属して来た場所で、どういったことを勉強し、どんな先生に教わって来たか秋田時代からから説明してくださいました。
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学校、工房によって設備も溶かしているガラスも全然違います。
藤掛さんの現在の制作は温度、タイミングがとても重要。
グローリーホール、溶解炉、徐冷炉の位置が違うだけで作品に大きく影響します。


こちらはこれまでの作品紹介。
主に吹きガラスで制作されてきた藤掛さん。
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こんな素敵なプロダクト作品なども!
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こちらは現在制作されているシリーズのもととなった作品。
これだ!と思う作品が生まれるまで、たくさんの実験や失敗があったようです。
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学生でもプロでも、ものづくりにおいてその悩みは尽きないところ。
それを乗り越えて納得いく作品ができたときの喜びもまたものづくりの魅力に思います。
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キルンワークとホットワークを組み合わせた藤掛さん独自の技法で制作されたこちらの作品。
現代ガラスの新しい表現として世界からも注目されています。
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見れば見るほど不思議で引き込まれます。
ガラスの可能性は本当に作家の数だけ存在するのではないかと思います。
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こちらは藤掛さんの工房。
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機材をどうやって揃えたか、独立にあたっての費用についてなど説明してくださいました。
学生、職員一同興味津々!勉強になります!

そして、なんと制作時アシスタントは藤掛さんのご家族がされるそうで、
そのエピソードもなんだか微笑ましいというかとても楽しそうでした。


最後は最近の国内外での展覧会について。
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あれ!?松藤先生の作品!!?
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息子さん!(か、かわいい...!)
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そして今回なんと実際に作品を持って来てくださいました!
学生も職員も興奮!!制作プロセスに対する質問にも丁寧に答えてくださいました。
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とても有意義な講義でした。
藤掛さんありがとうございました!!!
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次回は是非研究所で公開制作をお願いします!(W)

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