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Matthew Szosz氏の特別講義


2月22日(月)に、アメリカ人のガラス作家のマシュー・ソース氏の特別講義が行なわれました。

マシューさんは、2009年にTIGAにワークショップを教えに来てくれました。それ以来の来校なので、約7年ぶりです。今、世界的に注目されているマシューさんの講義が聞けるとあって、この日は学生は自由参加の講義でしたが、ほぼ全員参加しました。そして、たくさんの方にもお越しいただきました。

さて、どんな講義になるのでしょうか。とても楽しみです。
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マシューさんは、アメリカのロードアイランドスクールオブデザインのインダストリアルデザイン学科を卒業後、ガラス科でガラスの勉強をしました。現在は、様々な教育機関で教鞭をとるとともに、Hyperopia Projectsというグループでキュレーターにも力をいれています。作家として展覧会や滞在制作などの活動を積極的に行なっています。受賞歴も多数あります。

マシューさんと言えば、板ガラスを膨らます作品で有名です。一体、どんなことを考えて、どのように制作されているのでしょうか。

マシューさんは、大学の学部ではガラスを勉強していなかったので、大学院に入った時にどうやったら自分の表現をガラスで出来るかを考えたそうです。吹きガラスをマシューさんの独自の考えだとこのようになるそうです。とても面白いですね。一般的な固定概念を取り払い、新しいガラスの見方がとても興味深いです。

このinflatableという作品は、1905年くらいにシーベルトという人が開発したガラスのバスタブをつくる時のガラスを水蒸気で膨らませる技法からヒントを得たそうです。マシューさんは、昔ながらのガラスなどの産業技術や産業プロジェクトをどのようにアートに取り入れられるかを考えているそうです。
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この作品は、ガラスの初心者の人がガラスを溶解炉から巻くときにたらしてしまうのを見て、そのたらしてしまったガラスが美しくて、なに出来ないかと思い、作品へと発展させました。
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マシューさんは、作品を制作する時にビデオ撮影もします。これは、ただ作品制作過程を記録する目的だけではなく、制作しているときには気付かない後からビデオを見ると面白い発見があるそうです。時には、物としての作品は副産物であり、実はその制作過程の方が重要だったりすることもあります。自分が一番エキサイティングしている部分が実際の作品の物ではなく、制作過程が作品になり得ることもあると話していました。

マシューさんは、ガラス以外の作品もたくさん制作しています。ピンホールカメラの作品や雲を発生させる作品、そして木の作品です。
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ガラスは、とてもはかない素材です。破損しないように細心の注意を払わなくてはならない時が多々あります。
しかし、マシューさんは、ガラスのこのはかないという素材の持つ自然の特性をいかし、一時的な作品を制作するのも好きだと話していました。マシューさんは、インダストリアルデザインを学んでいたこともあり、"もののしくみやつくり"を考えるのがとても好きだそうです。そのようなことから生まれたのがこの作品です。この作品はすぐ壊れてしまうので、ビデオを記録をとっておくことが大切です。
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この作品を一時的なものではなく、徐冷をしてオブジェとしての可能性も追求したいとのことで、この作品のために窯も制作したそうです。
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この作品は、ガラスファイバーをロープ状にした作品です。
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最新の作品は、滞在制作で制作した作品だそうです。水がぽたぽた落ちる仕組みになっています。
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もう一つマシューさんの最新の作品は、ガラスで音が鳴るものです。この作品は(dis)chordといって振り回すと音が鳴る作品です。
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最後にマシューさんがご自身の制作とは別にアシストをされているNikolas Weinstein Studiosについてお話をしてくださいました。

このスタジオは、今年度のアーティストインレジデンスの招聘作家のジェフさんも働いているところです。大きなスケールのガラス作品を目から鱗の技術で制作しています。

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マシューさんの講義後は、学生からたくさんの質問が出ました。そこでマシューさんが言っていた言葉で印象に残ったのが3つあります。
"Failure is the most valuable."(失敗が一番価値のあるもの。)
"Recording everything. You do not know what is important when you are working it."(すべてを記録して。あなたが制作しているときは、なにが重要かあなたは知らないからね。)
"Curiosity and Sensitivity."(好奇心と繊細さ(敏感さ))

さて、みなさんは、マシューさんからどんなことを学んだでしょうか。マシューさん、とても興味深いレクチャーをありがとうございました。(R)

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