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学校ブログ [ 2016年3月 ] アーカイブ

造形科1年生毎年の恒例行事、校外学習!
今年は富山県高岡市にある株式会社能作さんの本社工場とギャラリー、石川県金沢市にあるクラフト広坂さん、株式会社サワヤさんの示野工場にお邪魔しました。

まず最初に訪れたのは、株式会社能作さんの本社工場。金属の鋳造技術を用いて、仏具、器、オブジェなど様々な製品を製作していらっしゃいます。
錫製の曲がる器が有名ですね。
今回はその本社工場を訪問し、会社の歴史や商品開発のエピソードをご説明いただき、実際の作業風景や倉庫などを見学させていただきました。

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本社の駐車場には金属で出来た大きな木のオブジェが!これも鋳造の技法でつくられたのでしょうか?



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そしてショールームでは会社の歴史、新商品の開発秘話をご説明いただき、また曲がる器を実際に手に取って体験させていただきました。
実際に曲げてみると軽い力でしなやかに曲がり、感触もすごく心地良かったです。

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その後、工場を見学させていただき、砂型に使用している砂を実際に触らせていただいたり、職人さんたちの作業風景や昔の木型を見せていただきました。
ガラスにも鋳造の技法はありますが、金属のそれとはやはり勝手が違い、それぞれ素材の特性に合った製造方法が長い歴史の中で培われてきたことを実感しました。
その長い伝統を継承しながらもシリコン型を用いた鋳造法など新しい試みに挑戦していく能作さんの姿勢に学生達は大きな刺激を受けたと思います。




続いて能作さんのギャラリースペースにもお邪魔しました。大所帯で押し掛けて申し訳ありません!
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店内のいたるところに能作さんの製品が並び、学生達もアクセサリーや器を購入していました。カフェも併設されており、とても素敵な空間でした。
こんな空間だったら丸一日居れますね!





そこから石川県金沢市に移動し、各自お昼を食べたあと、金沢21世紀美術館のすぐ近くにあるクラフト広坂さんにお邪魔しました。
金沢の工芸品を主に取り扱っているお店で、2階がギャラリースペースになっています。そのギャラリースペースで卯辰山工芸工房の修了生の方々の作品展を拝見しました。
諸事情により写真を掲載することができませんが、細かい所にまで意識の行き届いた作品の数々に学生達は目を輝かせていました。





続いて株式会社サワヤさんの示野工場にお邪魔しました。
ここでは蛍光灯に使用されているガラス管をリサイクルする取り組みが行われています。

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工場に集められた蛍光灯は手作業で一つ一つ分解され、ガラスと金属に別けられていきます。大変!
その後、機械を通してガラスに含まれる水銀を除去し、新たな原料としてガラスをリサイクルしていきます。

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これ全部蛍光灯ですよ!!!すごい量!!!これを全て手作業で分解していくんですね!!!こりゃあ大変だ!!!
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細かく砕かれたガラス管は原料として炉で再度溶かされリサイクルされていきます。
私達はガラスを使ってモノを作る立場ですが、ガラスを捨てたあとの取り組みについてご説明していただいて、モノを生み出すことの責任や社会環境への配慮をもっと意識していく良いきっかけをいただいたように思います。




さて、校外学習はこれにて終了。
そして造形科1年生の全課程がこれで終了したことになります。1年経つのは本当に早いものです。
あと1年したらもう卒業です。2年生になる前にこの1年間をしっかり振り返ってみて下さい。あっという間に過ぎた1年の中に色んなものが詰まっているはずです。
それらを自分の中でしっかり整理して、卒業後どうなりたいか、自分に足りないもの、学ぶべきことを明確にして新年度を迎えて下さいね。
また4月に皆に会えるのを楽しみにしてまーす!

最後になりましたが、今回見学をご快諾いただいた皆様、ご多忙の中ご対応いただき誠にありがとうございました。(K)

コメント(0) 授業

  

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229日冨樫葉子氏の特別講義が行われました。現在冨樫氏は、宮尾洋輔氏と2010年に設立した宮冨ガラス工房を経営しながらご自身のガラス作品やコミッションワークの制作を行っています。


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武蔵野美術大学で油絵を専攻し、卒業後油絵の平面的な作品の中にガラス素材を加えたいという思いから富山ガラス造形研究所で学び始めました。卒業後も研究所に留まり、吹きガラス担当の助手として3年間勤められました。東京藝術大学のガラス科開設における工房立ち上げにも携わられました。

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ガラスへの映りこみやイリュージョンなどガラスならではの効果に魅力を感じ、鑑賞者が動くことによって作品の見え方が変化するような作品制作を始めました。


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ガラス工房の周りは自然が豊かなようです。現在の工房で生活をするようになってから自然環境、家族関係や幼少期の思い出などをテーマに制作するようになりました。植物をテーマとしたピンブローチなどアクセサリーも手掛けています。

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年ほど前から植物をテーマにした作品のシリーズを制作されていますがどのような思いで作られているのでしょうか。
まずは、植物がもつ規則正しい構造や雨や風で風化していくはかない光景に魅力を感じていらっしゃいます。植物や木の偉大さとそこから感じられるエネルギーを表現すること。また吹きガラス技法を用いるからこそ生まれてくる"息を吹き込むことによってできる自然な形"を活かすことを意図しています。

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吹きガラスの技術向上だけに留まらず自由な表現の可能性追い求めています。植物の繊維をラフなレース模様で表現したり、自由なフォームを大切にしていらっしゃいます。

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工房を共同経営しているパートナーの宮尾氏の作品も紹介されました。
大きな板ガラスを用い、重力で自然に曲がったガラスのラインが大変魅力的です。ガラスを曲げる際には型を使わず、制作する作品ごとに電気炉の構造を変えて数回の焼成を行い完成させています。


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お二人が共同でデザインし、制作される受注制作や工房のプロダクト商品は、得意とする分野をそれぞれが担当し、作業内容を分担して制作されています。工房には溶解炉が常備されていないそうです。そのため量産が必要であるプロダクション制作においては様々な工夫をされています。


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また週末には一般の方や子供を対象とした吹きガラスとフュージングの創作体験ワークショップも開催されています。


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今日は、学生の卒業後の進路や可能性を考える上でも大変役立つ貴重なお話をして頂きました。ご自身の制作における考え方やプロセス、工房経営の一部であるコミッションやプロダクション制作など興味深く聞かせて頂きました。ありがとうございました。 (e)


冨樫さんの作品は、富山市ガラス美術館の常設展"グラス・アート・パサージュ"に展示されています。皆さんぜひ美術館にもお越しください。 

富山市ガラス美術館ホームページ:http://toyama-glass-art-museum.jp/







 



 
 


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卒業式


3月12日
今日はいよいよ卒業式です!

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教官室では送辞を読む1年生がドキドキしておりました

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普段は作業着でガラスと格闘していたみんなが!!今日は!!
とってもべっぴんさんです!!!

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本ゴー先生が2年生の名前を読み上げます

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卒業証書授与!!

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送辞!

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そして答辞!!

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寒いけど晴れたので外で記念撮影

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おめでとー!!

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そして来年度から本格的に美術館に従事される渋谷先生からのご挨拶がありました。
渋谷先生25年間ありがとうございました!

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ミラーマンと着物ズ

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さて、毎年恒例のお茶会です!

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所長さんの挨拶

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かんぱーい!!!

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1年生がおしゃれな食事をたくさん用意してくれました!
ありがとう!

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うまい!!

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そしてこちらも恒例のDVD鑑賞会!
教職員が徹夜で編集したカタログありラップありスライドあり若干のディスりあり感動ありの謎の動画集!

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は、DVDに焼いて全員に送られました
みんなつらいことがあったら見てね

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そして卒業生ひとりひとりからコメントを頂きました

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2年間色んなことがありました

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研究所での日々がこれからのみんなを支えていってくれることを願っています

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新しく買ったのにも関わらず、このはち切れんばかりのスーツよ!

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飛び入りの岡村さんが「ものづくりには卒業はないと思ってますんで」と言って格好よく去っていきました

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そして今年度で退職されるみんなのアネゴ的存在、ホットショップのヘッド!類さん!
英語もペラペラで海外にもコネクションが多く、みんなが海外へ行くために色々協力してくれたり、海外のガラス業界の情報提供をしてくれたり、制作についても親身になって相談に乗ってくれるし、大物ブローも毎回身体を張って手伝ってくれて、インスタレーションの作品展示についてや恋の悩みまできいてくれた類さん!
いつだって先回りしてフォローしてくれて助けてくれました!!!

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そしてTIGAのマドンナ的存在、キルンの達人のエリカさん!!
エリカさんも英語もペラペラで海外にもコネクションが多く、みんなが海外へ行くために色々協力してくれたり、海外のガラス業界の情報提供をしてくれたり、制作についても親身になって相談に乗ってくれるし、いつも遅くまでキルンが終わらない学生の為に残ってくれたり、ブローも上手だし、毎晩多くの学生がエリカさんのところへ相談に通っていました!!
いつだって優しく楽しく我々のことを見守ってくれていました!!!

おふたりともありがとうございました!

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最後にプレゼントタイム
1年生からは研究所のことが盛りだくさんの小冊子(ペイさんのドレーディングカード付き)や寄せ書き、ノートなどもりだくさんのプレゼント
先生方からはそれぞれにプレゼントが渡されました

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そして助手からは似顔絵パン!?(クッキー??)

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今年は膨らみすぎて破裂したりしぼんだりしちゃったけど、(たぶん)よろこんでもらえたようで良かったです!!

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そして類さんエリカさんにも!!

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サプライズでつくりました!!


みんな卒業おめでとう!!!
これからも制作がんばって下さい!!!
また研究所に遊びにきてねー!!!!!(W)



コメント(0) 日々

  

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2月22日(月)に、アメリカ人のガラス作家のマシュー・ソース氏の特別講義が行なわれました。

マシューさんは、2009年にTIGAにワークショップを教えに来てくれました。それ以来の来校なので、約7年ぶりです。今、世界的に注目されているマシューさんの講義が聞けるとあって、この日は学生は自由参加の講義でしたが、ほぼ全員参加しました。そして、たくさんの方にもお越しいただきました。

さて、どんな講義になるのでしょうか。とても楽しみです。
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マシューさんは、アメリカのロードアイランドスクールオブデザインのインダストリアルデザイン学科を卒業後、ガラス科でガラスの勉強をしました。現在は、様々な教育機関で教鞭をとるとともに、Hyperopia Projectsというグループでキュレーターにも力をいれています。作家として展覧会や滞在制作などの活動を積極的に行なっています。受賞歴も多数あります。

マシューさんと言えば、板ガラスを膨らます作品で有名です。一体、どんなことを考えて、どのように制作されているのでしょうか。

マシューさんは、大学の学部ではガラスを勉強していなかったので、大学院に入った時にどうやったら自分の表現をガラスで出来るかを考えたそうです。吹きガラスをマシューさんの独自の考えだとこのようになるそうです。とても面白いですね。一般的な固定概念を取り払い、新しいガラスの見方がとても興味深いです。

このinflatableという作品は、1905年くらいにシーベルトという人が開発したガラスのバスタブをつくる時のガラスを水蒸気で膨らませる技法からヒントを得たそうです。マシューさんは、昔ながらのガラスなどの産業技術や産業プロジェクトをどのようにアートに取り入れられるかを考えているそうです。
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この作品は、ガラスの初心者の人がガラスを溶解炉から巻くときにたらしてしまうのを見て、そのたらしてしまったガラスが美しくて、なに出来ないかと思い、作品へと発展させました。
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マシューさんは、作品を制作する時にビデオ撮影もします。これは、ただ作品制作過程を記録する目的だけではなく、制作しているときには気付かない後からビデオを見ると面白い発見があるそうです。時には、物としての作品は副産物であり、実はその制作過程の方が重要だったりすることもあります。自分が一番エキサイティングしている部分が実際の作品の物ではなく、制作過程が作品になり得ることもあると話していました。

マシューさんは、ガラス以外の作品もたくさん制作しています。ピンホールカメラの作品や雲を発生させる作品、そして木の作品です。
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ガラスは、とてもはかない素材です。破損しないように細心の注意を払わなくてはならない時が多々あります。
しかし、マシューさんは、ガラスのこのはかないという素材の持つ自然の特性をいかし、一時的な作品を制作するのも好きだと話していました。マシューさんは、インダストリアルデザインを学んでいたこともあり、"もののしくみやつくり"を考えるのがとても好きだそうです。そのようなことから生まれたのがこの作品です。この作品はすぐ壊れてしまうので、ビデオを記録をとっておくことが大切です。
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この作品を一時的なものではなく、徐冷をしてオブジェとしての可能性も追求したいとのことで、この作品のために窯も制作したそうです。
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この作品は、ガラスファイバーをロープ状にした作品です。
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最新の作品は、滞在制作で制作した作品だそうです。水がぽたぽた落ちる仕組みになっています。
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もう一つマシューさんの最新の作品は、ガラスで音が鳴るものです。この作品は(dis)chordといって振り回すと音が鳴る作品です。
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最後にマシューさんがご自身の制作とは別にアシストをされているNikolas Weinstein Studiosについてお話をしてくださいました。

このスタジオは、今年度のアーティストインレジデンスの招聘作家のジェフさんも働いているところです。大きなスケールのガラス作品を目から鱗の技術で制作しています。

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マシューさんの講義後は、学生からたくさんの質問が出ました。そこでマシューさんが言っていた言葉で印象に残ったのが3つあります。
"Failure is the most valuable."(失敗が一番価値のあるもの。)
"Recording everything. You do not know what is important when you are working it."(すべてを記録して。あなたが制作しているときは、なにが重要かあなたは知らないからね。)
"Curiosity and Sensitivity."(好奇心と繊細さ(敏感さ))

さて、みなさんは、マシューさんからどんなことを学んだでしょうか。マシューさん、とても興味深いレクチャーをありがとうございました。(R)

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2011年3月以前のブログは旧ブログ「富山ガラス造形研究所の日々」(エキサイトブログ)でご覧いただくことが出来ます。

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