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学校ブログ [ 2014年10月 ] アーカイブ

10月27日(月)に建築家の中村竜治氏の特別講義が行なわれました。

中村氏は東京藝術大学大学院修士課程修了後、青木淳建築計画事務所を経て、2004年に中村竜治建築設計事務所を設立しました。中村氏の仕事は、多岐に渡り、住宅や店舗設計の他にも展示会の展示空間、美術館でのインスタレーション、舞台美術などを手がけています。

様々な幅広い活動をされている中村氏の特別講義から一体学生はどのようなことを感じとるのでしょうか。
講義には、外部からも多くの方にご参加いただきました。ありがとうございました。
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中村さんのスライドレクチャーは、アイデアの元になっているモチーフ別にプロジェクトを説明していく構成になっていました。そのプロジェクトを紹介する前に、中村さんの考えの基本になっている2つのことをお話いただきました。

1つ目は、"形と向き合う"ということです。機能から形を発想するのではなく、形から機能を生み出すということで、形が何を生み出すのかを観察することが大切なのだそうです。

2つ目は、"敷地と向き合う"ということです。建物だけではなく、インテリアや展示にも敷地があるということを理解することが必要だそうです。

中村さん自身、幼少期から家の形がとても気になっていたそうで、それが建築家になるきっかけになっていたのかもしれないと講義後、お話されていました。

まず最初のモチーフは、"直線"です。直線は、線によって中が見えるものと見えないものがあり、物との距離感が変わるものだそうです。中村さんの著書の本に"コントロールされた線とされない線"があります。興味のある方は是非読んでみてください。

6面に違う色を塗り、360度からみると様々な色に見えるというベンチです。6色に塗っても人が動きこのベンチを見ることで、色が混ざり合い6色以上の色に見えます。そして、無機的で幾何学的な金属の格子に人が色鉛筆で色を塗り分けることで、その質の違いの対比も魅力的なベンチになっています。
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これは、伸縮性のポリウレタンの糸を4000本ほど床から70cmのところに張り巡らせ糸の面を作った作品です。中村さんの講義にはよく"空間を切り取る"ということばがでてきたのが印象的だったのですが、このプロジェクトもその要素があります。70cmの高さで空間を切り取ることでいつも空間はいつも曖昧に見ていたものがよく見えるようになるそうです。それだけではなく、高さの意識が生まれたり、隣にいる人との距離感も変わってきます。
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とうろこし畑という作品です。この作品は、直線で構成さたものを通してみる景色の違いというものを体感するプロジェクトです。講義を聞いていてとても計算しつくされた構成だと思ったプロジェクトの一つで、この作品は、大きな直角三角形で構成されているのですが、角度を30度、60度、90度と変えることで、全体像が分からないようにしているとのことでした。さらに、この作品をオブジェではなく空間でみせるために大きなサイズにしたということです。学生は、作品を制作する上で、このプロジェクトのように、形もサイズも全てのことに意味のある構成にとても学ぶことが多かったのではないでしょうか。
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DSCF0085.JPGプロジェクトを始めるときは、いつも素材探しから始めるそうです。中村さん自身がリサーチし、実験し、プロジェクトが実現できるように試行錯誤をしていくそうです。そのあとにどのように多くの人をつかい制作していくかを考え、システム化をして多くの人と一緒に制作をしていくそうです。これを実現するためには、こうしようなどと必然性が生まれそこから問題解決の糸口が見つかるそうです。プロジェクトの展示が終わり、搬出するときも穴をみるとかバラバラに解体したものを写真にとってみるなど、常に探究心があるのがとても印象的でした。

映像のプロジェクトです。映像を構造体をスクリーンとして映した作品です。細いピアノ線をつかい見えないスクリーンに映像を映すというプロジェクトです。映像は2Dだけど、構造体に映ったプロジェクターの軌跡で3Dに見えるという言葉が印象でした。
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直線の他にも波板、輪、たわみ、反りなどモチーフ別のプロジェクトを紹介していただきました。そして、展示の会場構成についても空間の使い方を軸にお話をしていただきました。
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モチーフごとに丁寧に形について、そしてその形をどのように考えてプロジェクトに発展させていくかなどをプロセスを説明しながら講義を行なってくださいました。中村さんのことばは、シンプルですがとても強く心に残ることばが数多くあり、いろいろなことを考えさせられました。"見え方の違うトロフィー"、"柱の間のみ成立する椅子"、"見える範囲の操作"、"空間を切り取ると2D化される"、"見る見られるの関係性"、"オブジェ+空間=敷地をどう考えるか"、"窓が定規の役割"、"強調と省略"、"重力はどこでも普遍的に働いているので、誰もが共感できる要素"などはっとさせられるような中村さんの独自の感性や感覚が言葉になり、ものの見方を考えさせられる講義でした。

みんなの感性はどのように刺激されたでしょうか。お忙しい中、遠方から来ていただき、2時間にわたる長時間の講義を中村さんありがとうございました。(R)


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基礎造形平面の授業の様子をご紹介します。

今回の授業は普段の授業とは少し趣向を変えて、トイレットペーパーを使って思い思いに造形してみるという課題が出されました。
突然の課題で学生達は当初戸惑っていましたが、少しずつ手を動かして造形していきます。

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器用に編み込んだり!

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手にひたすら巻き付けたり!

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細く縒ってみたり!

千切ったり、折ってみたり、それぞれ試行錯誤しながら、その素材の面白さを探っていきます。
いつの間にか皆トイレットペーパーに夢中です!

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皆の素晴らしい感性と頑張りに西先生もご満悦!!
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身近な素材の中にこんな面白さが潜んでいるんですね!
皆にとって身近になったガラスという素材の中にもまだまだ色んな面白さがあるはずです。
今回の課題のように独創性、探究心を持って、これからも真摯に素材と向き合って行ってください!
後期もこの調子で頑張って行きましょう!(K)

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今年度で5回目となるアーティスト・イン・レジデンス事業が始まりました。今年はヨーロッパ、アメリカやアジアなど世界12カ国から応募があり、41名の中からチェコ出身のパブリナ・チャンバロバ氏が選出されました。パブリナさんは、10月17日から11月27日までの6週間滞在し、主に富山ガラス工房と研究所で制作を行います。
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研究所で紹介が行なわれました。パブリナさんは15歳からガラスを学び始め、チェコのノービブルガラススクールを修了されました。現在は、オーストリアのLobmeyrに勤務する傍らエングレービング作家として活動されています。また、コーニングガラス美術館(アメリカ)やビルドベルグ(ドイツ)のワックショップにおいて講師をされるなど、世界的にご活躍されています。
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午後からは富山ガラス工房で制作を始めました。パブリナさんは、いくつか制作プロジェクトをお持ちのようです。そのうちの1つは、富山地元住民の方々の顔をガラスに表現するというものです。さっそく女性の顔を色ガラス板に彫っていきます。エングレービング技法とはどのようなものでしょうか。銅素材などの円盤形グラインダーに研磨剤をつけてガラス表面に繊細なイメージを彫刻する方法です。彫り込むイメージによって、グラインダーの形状や大きさ、研磨剤の荒さなどを使い分けます。
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そして、パブリナさんの紹介レクチャーが行なわれました。パブリナさんのチェコにおける制作環境、最近開催した展示会や現在の活動についてお話し頂きました。富山という土地や環境、そして人々との出会いと豊かな制作時間の中で、パブリナさんの作品展開が期待されます。
皆さんもこの機会に制作風景を覗きに行ってみてください。富山ガラス工房の皆さんには制作の手伝いや設備の準備などでこれからお世話になります。よろしくお願いします。
滞在期間中には、公開講座や制作、展覧会やアーティストトークも開催されますので是非皆さんお越し下さい!!! (E)

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造形科2年生キルンクラスの講評会が行なわれました。
今回の課題はモデルや実験を通して、納得のいく作品を制作するというものです。

前期には、各自が興味のある世界やこれまでの経験をもとにテストピース制作を行ない、独自の表現方法を見い出してきました。9月にはマイルストーンギャラリーにおいて展示も行われました。様々な方からのご意見を頂き、これから始まる卒業制作への良い刺激にもなりました。また、学校外での作品発表に伴い、企画からポートフォリオ、DM作成などを通し、作家活動をするための認識を深めることができました。

さて、マイルストーン展示会の準備で延期となった今日の講評会はどのような様子だったのでしょうか。
マイルストーン、全体講評会でも発表を行ないましたが、改めて作品に向かい合います。
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作者の記憶をテーマにした作品は、過去に存在した時間やものごとの気配が感じられます。見た人それぞれの記憶を重ねて想像しながら鑑賞してほしいと制作しました。
そして、"何も言わずに見守っている人"をテーマに造形された力強い彫刻作品です。人物を表現する上で重要となる筋肉や骨格などを的確に捉えて表現しています。
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蓮の葉をイメージにして作られた繊細な作品は、自然物の生命力を感じます。今後は自然物をガラスで表現し"如何にガラスを美しく見せるか"という点に指向を向けて作品を展開していきます。
泡を自分の存在に置き変えて、安らぎを感じる快適な空間を表現しました。泡を作品上部に溶着する際には、何度も挑戦し、試行錯誤を重ねた作品です。表面にプカプカ浮かんで気持ち良さそうですね。
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今日でキルン2の授業は終了です。いよいよ後期、卒業制作が始まります。
今回の自由制作の課題では、自分のテーマを見つけそれを表現できた人、さらに見つけていく人、様々でした。
最後に、西田美術館で撮影したキルンクラスの皆さんとミラ―マンの写真です。助手のKさんが撮影して下さいました。
これから約3ヶ月間、限られた時間を有効に使って卒業制作に向かっていってください。がんばれ!!! (E)
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